背中に丸い赤い跡がずらりと並ぶ、この写真を見たことはありませんか。
これは、東洋の伝統療法「カッピング(吸い玉)」です。
ペナン島に住む筆者が、実際にカッピングを受けてきましたので、その正直な体験をレポートします。
この記事を読むと、次の3つがわかります。
- カッピング(吸い玉)とはどんな施術なのか
- 実際の施術の流れと、「痛み・跡・所要時間」のリアル
- 受ける前に知っておきたい注意点
「痛くないの?」「本当に効果はあるの?」という疑問に、体験者の目線でお答えします。
カッピング(吸い玉)とは

カッピングとは、専用のカップを肌に吸いつけて、皮膚を吸い上げる伝統的な施術です。
中国では「拔罐(バーグァン)」と呼ばれ、古くから親しまれてきました。
ペナン島では、中華系のマッサージ店や伝統療法のお店で受けられます。多民族の島ならではの光景です。
カップの中を真空に近い状態にすることで、皮膚とその下の組織を吸い上げます。
血のめぐりをうながし、体の凝りをほぐすことが期待される、という考え方にもとづく施術です。
筆者が受けたのは「乾式(ドライ)」カッピング
カッピングには、大きく分けて2つの種類があります。
| 種類 | 内容 |
|---|---|
| 乾式(ドライ) | カップを吸いつけるだけの施術。今回筆者が受けたのはこちら |
| 湿式(ウェット) | 皮膚に細かい傷をつけて、少量の血を抜く方法もある |
今回ご紹介するのは、傷をつけない乾式(ドライ)カッピングです。
筆者が受けたお店では、透明なカップを使い、手動のポンプで空気を抜くタイプでした。
実際の施術の流れ

ここからは、筆者が実際に体験した施術の流れをご紹介します。
受ける手順
基本的な流れは、次のとおりです。
- うつ伏せになり、背中や肩を出す
- 施術する部分に、専用のカップを当てる
- ポンプで空気を抜き、カップを肌に吸いつける
- カップで背中をマッサージ
- 数分〜十数分ほど、カップをそのまま置いておく
- 時間がきたら、カップを外して終了
カップを吸いつけると、肌がカップの中にぷっくりと盛り上がってきます。
施術の様子を自分で見ることはできませんが、背中がじんわり引っ張られるような、独特の感覚があります。
痛み・跡・所要時間のリアル

いちばん気になる「痛み」ですが、筆者の感想としては、鋭い痛みはありませんでした。
ただし、カップで背中をマッサージするときは、すこし痛みを感じました。
カップを当てて、吸い出しているときは、「ぎゅーっと強く吸い上げられる感覚」で、凝りの強い場所ほど、その感覚も強く感じます。
刺激の強さは、吸い上げる力で調整してもらえます。強すぎると感じたら、遠慮なく伝えましょう。
施術後は、カップの形どおりに丸い跡が残ります。

その色は、薄いピンクから、濃い赤紫までさまざまです。凝りや血行の状態によって、色の濃さが変わるといわれています。
所要時間は、部位や店によりますが、筆者の場合は全体で30分ほどでした。
料金とお店選びのポイント
カッピングは、単体のメニューとして、あるいはマッサージのオプションとして受けられることが多いです。
料金の目安や、単体かオプションかは、お店によって異なります。
お店を選ぶときは、次の点を確認しておくと安心です。
- カップや器具が清潔に管理されているか
- 施術者が慣れているか、丁寧に説明してくれるか
- 吸い上げる強さを、こちらの希望に合わせてくれるか
とくに衛生面は大切です。使い回しのカップをどう消毒しているかなど、気になる点は事前にたずねましょう。
受ける時の注意点
気持ちのよい施術ですが、受ける前に知っておきたい注意点もあります。
- 丸い跡は、数日から1〜2週間ほど残ります
- 跡が残るため、施術直後の海やプールでの肌見せには向かない
- 体調がすぐれない日や、飲酒後は避ける
- 施術後は水分をとり、ゆっくり休む
要注意:妊娠中の方、皮膚に疾患のある方、持病のある方、血が止まりにくい方などは、受ける前に必ず医師や施術者に相談してください。
この記事は筆者個人の体験を紹介するものであり、医学的な効果を保証するものではありません。体に不安のある方は、医療機関にご相談ください。
旅行者が受けるときのひとこと
旅行中に受ける場合は、跡が残ることを前提に、日程を考えておくと安心です。
帰国前や、ビーチで過ごす予定の直前は、避けたほうがよいかもしれません。
まとめ
カッピング(吸い玉)は、カップで皮膚を吸い上げる、東洋の伝統的な施術です。
筆者が受けた乾式カッピングは、鋭い痛みはなく、「強く吸い上げられる」独特の感覚が印象的でした。
丸い跡がしばらく残る点だけ気をつければ、マレーシアならではの体験として、なかなか面白いものです。
興味のある方は、清潔で丁寧なお店を選び、体調のよい日にぜひ試してみてください。
ちなみに、筆者が行ったお店は、主人の知り合いで名もない家庭でやっているイポーのローカル店です。
にいな
カッピングを提供しているきれいなお店がありますので、ぜひそちらでお試しください。
東洋の伝統や健康に興味のある方は、ジョージタウンの老舗漢方薬局を紹介した正和薬行の記事もあわせてご覧ください。
ペナン島全体の楽しみ方は、ペナン島の記事でもご紹介しています。
お店で「強さ」や「時間」を伝えるときの英語も、少し準備しておくと、より安心して施術を受けられますよ。

