「ペナン移住って、実際どうなの?」
「失敗したという話も聞くけど、自分は大丈夫かな」
このように、ペナン移住を迷っていますか。
移住を考えていると、不安はつきないですよね。
結論からお伝えすると、ペナンは日本人にとって暮らしやすい場所です。
治安がよく、食事がおいしく、物価も比較的手頃で、多くの日本人が長く生活しています。
ただし、事前の情報なしに来ると、思わぬギャップに戸惑うことになります。
「失敗した」
「思っていたのと違った」
と感じる方のほとんどが、移住前の期待値と現実のズレに悩んでいます。
にいな
読んでおくだけで、来てからのギャップがかなり小さくなります。
なお、ここに書いてあることはあくまで一個人の経験と感想です。
同じ経験をしても、感じ方は人それぞれです。ひとつの参考として読んでいただければうれしいです。
クアラルンプールではなくペナンを選んで後悔しやすい3つのポイント

「ペナン移住で失敗した」という声は、クアラルンプールとの比較からきていることがあります。
マレーシア移住を検討するとき、多くの方がこの2都市で迷います。
ペナンを選んで後悔しやすいポイントを正直にお伝えします。
・直行便がない
・公共交通機関がバスとタクシーのみで車が必要
・施設や学校などの選択肢がクアラルンプールより少ない
ひとつずつ見ていきましょう。
日本への帰国に時間がかかる
ペナンへは日本からの直行便がありません。
クアラルンプール、シンガポールなどを経由するため、帰国のたびに待ち時間が発生します。
クアラルンプールなら直行で約7時間のところ、ペナンからは経由で半日近くかかります。
年配の方や小さなお子さんを連れての移動は、体力的に負担です。
コロナ禍で経由が禁止された時期には、「直行便がないとここまで大変なのか」と痛切に感じました。
帰国の頻度が高い方は、特に考慮しておく必要があります。
車なしでは生活が不便
ペナンの市内には、電車がありません。
公共交通機関として使えるのは、時刻表のないバスと、料金が不透明なタクシーです。そのため、ペナンでは車がないとかなり不便な生活になります。
クアラルンプールであれば、LRTやMRTの駅近くに住むことで車なしでも生活できます。
マレーシアの車は日本と比べて価格が高く、海外での事故対応も煩雑です。
移住直後から車を運転するのはハードルが高いと感じる方も多いです。
近年はペナン市内の渋滞もひどくなっており、車での移動も以前より時間がかかります。
電車を作る計画は10年以上前から出ていますが、実現はまだ先のようです。
選択肢がクアラルンプールより少ない
ペナンはマレーシア第2の都市ですが、面積が狭く、商業施設や学校の数はクアラルンプールと比べると少なくなります。
たとえば、インターナショナルスクールはクアラルンプール近郊に約80校あるといわれていますが、ペナンは約10数校です。
住むエリアや住居の選択肢も同様に限られます。
ただ、結局使うのはひとつだけです。自分に合う場所が見つかればそれでいいとも言えます。
万が一合わなかったときの選択肢が多いかどうか、という観点で考えてみてください。
移住前に知っておきたいペナン独特の文化

続いて、ペナンならではの文化や習慣をご紹介します。
事前に知っていると、「えっ、なんで?」と驚く場面をかなり減らせます。
ペナンは中華系が多く住む都市で、以下の文化は主に中華系のものです。
マレー系が多い地域や、クアラルンプールとは異なる部分もあります。
「ご飯食べた?」が挨拶の文化
ペナンで現地の方と挨拶する時は、「Hello」の後にほとんど「ご飯は食べた?」と聞かれます。
これは中華系の文化で、中国でもそのようです。
ペナンの中華系は、福建省の人が多いため、福建語では
「ジャッパァボエ?」
となります。
私は最初、「食べてない」と答えると食事を出してくれるのかと思い、いつも「食べた」と返していました。
実際には食べていなくても、特に何かを用意してくれるわけではありません。日本の「元気ですか?」に近い感覚の挨拶です。
ちなみに、福建語での返事は
食べた:「ジャッパァ」
まだ:「アーウエ ジャッパァ」
で十分です。
ペナンではほぼ全員が英語を話せるので、英語で「Yes / No」と答えても問題ありません。
時間の約束は「マレーシア時間」で動く
マレーシアには「マレーシア時間」という概念があります。
約束の時間より必ず遅れる、という独特の時間感覚です。
友人との待ち合わせで10〜30分遅れるのは普通のことで、業者に依頼した場合は時間通りに来ないのがほぼデフォルトです。
ひどいと翌日になることもあります。
結婚式でさえ、招待状の時間より30分〜1時間遅れてはじまります。
1995年から30年以上住んでいますが、この時間感覚は変わっていません。
ペナンで生活するなら、こちらがマレーシア時間に慣れるしかないと割り切ることが必要です。
業者への依頼は余裕をもったスケジュールで動くのが賢いやり方です。
ウインカーを使わない運転
ペナンの運転で、とても気になるのが「ウインカーを使わない」という習慣です。
これはクアラルンプールの人もいっているので、ペナンの文化のようです。
「前の車がスピードを落としたら、運転手の頭の動きを見ろ」とペナンでは言われます。
頭が右を向いたら右折のサインです。
また、道の真ん中で突然止まって助手席から人を降ろすことも日常的にあります。
クラクションを鳴らしても、悪びれる様子はありません。
ペナン在住の方なら、「ウインカーを出せ!」と心の中で叫んだことが一度はあるのではないでしょうか。
慣れるまでは、防衛運転を意識してください。
「Can can can」は半信半疑で受け取る
ペナンの方は、なんでも「できる」という傾向があります。
「Can you ~?」と聞くと、たいてい「Can can can」と3回返ってきます。
ただし、この「できる」をそのまま信じると痛い目を見ることがあります。
「できると思っていたけど、やはり無理だった」と言われるケースが少なくないのです。
本人はできているつもりのこともあります。
知人のパソコンでキーボードの「J」が取れたため修理に出したところ、引き取りに行ったらボンドで貼りつけてあったそうです。
確かにくっついてはいましたが、正常に動作せず、結局使えませんでした。
「Can can can」は、半信半疑で受け取ることをおすすめします。
ペナン島がつまらないと感じる前に知っておきたいこと
移住を検討しているとき、「ペナン島はつまらない」という口コミを見て不安になる方もいるかもしれません。
正直にいうと、都会の刺激や豊富なエンターテインメントを求めている方には、ペナンは物足りなく感じる可能性があります。
移住後に「思っていたのと違う」とならないために、事前に把握しておきましょう。
- エンターテインメント施設がクアラルンプールより少ない
- 映画館・コンサートホール・ナイトクラブの選択肢が限られる
- ショッピングモールの数も少なく、商業的な刺激が少ない
一方で、ペナンならではの豊かさもあります。
- 世界遺産のジョージタウンを散策できる
- B級グルメが安くておいしく、毎日の食事が楽しい
- ビーチ、森林、歴史地区を一日で楽しめる
- 治安がよく、生活がのんびりしている
- 親日家が多く、人との距離が近い
「つまらない」と感じるかどうかは、何に価値を置くかによって大きく変わります。
都市の利便性と刺激を優先するなら、クアラルンプールのほうが向いています。
自然やグルメ、ゆったりした生活リズムを好むなら、ペナンはとても居心地がいい場所です。
移住前に「自分はどちらのタイプか」を考えておくと、後悔が少なくなります。
なお、移住後に「つまらない」「毎日が単調」と感じはじめた方向けには、孤独感の原因と対処法を別の記事でくわしく書いています。
ペナン移住で失敗を避けるための4つのポイント

ここからは、移住前・移住後に実践してほしいことをお伝えします。
30年の経験と、多くの移住者を見てきた視点からまとめました。
・事前の情報収集とリサーチ
・日本人コミュニティとの距離感を保つ
・現地の人と良好な関係を築く
・緊急時の備えとサポート体制を整える
ひとつずつ見ていきましょう。
事前の情報収集とリサーチ
1995年に来たときの私は、ペナンについての知識がほぼゼロでした。
「なんでそうなるの?」
「信じられない」
と思うことばかりで、最初の半年は孤独でとまどいの連続でした。
今はインターネットで多くの情報を得られます。
ペナンがどのような場所で、現地の人がどのような生活をしているのかを、ある程度把握してから来るのとそうでないのとでは、適応の速さが変わります。
ただし、情報には誤りもありますし、感じ方の違いもあります。
最終的には住んでみないとわからない部分も多いです。
まずはペナンの基本情報をリサーチすることからはじめてみてください。
日本人コミュニティとの距離感を保つ
ペナン島は南北24キロメートル、東西15キロメートルのコンパクトな島です。
日本人が住むエリアは限られるため、自然と日本人コミュニティができあがっています。
移住者のパターンは大きくふたつに分かれます。
1.寂しさから日本人とばかり集まるパターン
2.海外に来たのだからと日本人を意識的に避けるパターン
どちらかに偏りすぎると、しんどくなることがあります。
日本人同士でかたまりすぎると現地になじみにくくなり、逆に避けすぎるといざというときに頼れる人がいなくなります。
「日本人だから」という理由だけで付き合うのでも避けるのでもなく、「この人と話していると楽だな」と感じる人と自然につながっていくのが、長続きするコツです。
現地の人と良好な関係を築く
ペナンで長く楽しそうに暮らしている方に共通しているのは、現地の人とうまく関わっているという点です。
現地の人と良好な関係を築くメリットは次のとおりです。
① おすすめのお店や穴場スポットを教えてもらえる
② 孤独を感じる時間が減る
③ 困ったとき助けてもらえる
④ 英語や現地語が自然に身につく
⑤ 異文化を楽しく学べる
現地の人と関わるきっかけとしては、以下のケースがあげられます。
- 習い事の先生
- 賃貸物件のオーナーさんや仲介エージェント
- お気に入りのお店の常連になること
- 地元のイベントへの参加
ペナンの方は親日家が多く、日本人というだけで話しかけてくれることもあります。
言葉が完璧でなくても、笑顔と誠実な態度で関わり続けていると、少しずつ深い関係ができていきます。
英語が通じると、関係の広がり方がまるで違います。
「あと一言」が出るかどうかが、表面的な挨拶で終わるかどうかの分かれ目です。
移住前から少しずつ準備しておくと、来てからの安心感がかなり違います。
英語が苦手な方向けの学習法は、こちらの記事が参考になります。
緊急時の備えとサポート体制を整える
海外で緊急のときに、すぐ頼れる人や場所があるかどうかが大きな差を生みます。
病気になったときに誰にも頼れず、英語でのやりとりもままならず、日本へ帰ってしまった方もいます。
移住したら早めに、いざというときの連絡先やサポート体制を整えておきましょう。
上記で紹介した
「日本人コミュニティとの距離感を保つ」
「現地の人と良好な関係を築く」
を実践していると、自然とサポートネットワークができていきます。
どうしても知り合いができない場合は、有料のサポートサービスを利用する選択肢もあります。
ペナン移住の失敗を避けるために

ペナンには、次のような不便な点や独特の文化があります。
- 日本からの直行便がなく、帰国に時間がかかる
- 電車がなく、車なしでは生活が不便
- 施設や学校の選択肢がクアラルンプールより少ない
- マレーシア時間という独特の時間感覚がある
- 「Can can can」は半信半疑で受け取る必要がある
一方で、ペナンには他の都市にはない魅力があります。
・B級グルメが安くてとびきりおいしい
・世界遺産、ビーチ、森林が一日で楽しめる
・治安がよく、生活がのんびりしている
・人が親切で、親日家が多い
・物価が比較的手頃で、ゆとりのある生活を送りやすい
住みはじめて最初の半年は、日本との違いに驚いてイライラすることもあります。
ただ、不思議なことに、だんだんイライラしている自分がバカらしくなってきます。
ペナンのゆるさに慣れてくると、それが居心地よく感じられるようになってくるのです。
「ペナン移住は失敗だった」とならないことを、心より願っています。
マレーシアでの親子留学を検討している方は、こちらの記事もぜひお読みください。


