絵本を英語版でも出すとき、日本語をそのまま訳すだけでは、うまくいかないことがあります。
皆さんは、そんな経験をしたことがありますか。
絵本『モモとハッピー』は、英語版『Momo and Happy』としても出版しています。
この記事では、第1巻「Here Comes Momo!」の英語版について、日本語とどう変えた表現があるかを、実際のやり取りからご紹介します。
この記事を読むポイント
- 英語版第1巻「Here Comes Momo!」がどんなお話か
- 日本語の言葉を、英語でどう言いかえたか(具体例つき)
- 英語版を作った理由
英語版第1巻「Here Comes Momo!」は、どんなお話?

『Momo and Happy』は、うちのトイプードルのモモと茶トラ猫のハッピーをモデルにした絵本『モモとハッピー』の英語版です。
第1巻「Here Comes Momo!」は、日本語版「モモがやってきた」と同じ、小さな子犬モモが新しいおうちにやってきた日のお話です。
対象年齢は幼児から6歳ごろで、寝る前の読み聞かせにぴったりの1冊です。
同じ絵で、日本語と英語、両方の文章が読めるので、読みくらべながら楽しんでいただけます。
日本語を、英語でどう言いかえたか

ここからは、実際に英語版を作る中で、日本語の言葉をどう言いかえたかをご紹介します。
「まどのそばは、ぽかぽか」を、そのまま訳さなかった理由
第1巻は、「まどのそばは、ぽかぽか。」という一文からはじまります。
最初に考えた英語は「The outside is warm and sunny.」でした。
でも、これだと「外の天気があたたかい」という意味になってしまいます。
モモがいるのは、家の中のまどぎわです。
そこで、「By the window, it’s warm and sunny.」に直しました。
「outside」を「by the window」に変えただけで、場面がきちんと伝わる英語になりました。
「てが、いっぱいのびてきた」の、動きの出し方
新しい家に来たばかりの子犬モモが、子どもたちの手にかこまれてびっくりする場面があります。
最初に考えた英語は「So many hands touched my head and body.」でしたが、絵本としてはもう少し動きのある言葉のほうが自然だと気づき、「So many hands reached out to touch me.」という形に落ち着きました。
「モモになった」を、英語でどう終わらせるか
第1巻の最後は、「そのひから、わたしはモモになった。」という一文で締めくくります。
「あの日に名前をもらって、今もモモのままでいる」という気持ちを残したくて、最初は「I am Momo.」という現在形を考えました。
でも、まわりの文章がすべて過去形だったので、時制がぶつかってしまいます。
そこで、「From that day on, I’ve been Momo.」という形にしました。
過去のできごとと、今も続いている気持ちを、ひとつの文で両方あらわせる英語の形です。
英語版を作った理由
英語版を作った理由は、子どもたちにあります。私には3人の子どもがいますが、みんな日本語を読めません。
いつか生まれてくるかもしれない孫も、きっと英語で育っていくと思っています。
その孫が自分の手でページをめくれるように、絵本を英語でも残しておきたいと思いました。
同じ絵で、日本語と英語、両方の文章が読めるので、お子さんの英語学習の入り口としてもおすすめです。
日本語で読んだあと、同じ場面を英語でもう一度読んでみると、「この言葉、英語だとこうなるんだ」という発見があります。
むずかしい単語は使わず、短いフレーズとやわらかな水彩の絵で、ゆっくりお話が進みます。
そのため、はじめての「英語多読」の1冊としてもおすすめです。
絵の力を借りて、お子さんが「英語の絵本を1冊、さいごまで読めた」という小さな自信を持てますように、という願いも込めています。
英語学習に使うヒント
この絵本は、短い文と、くりかえしの多いリズムでできています。
まずは日本語版で物語の流れを知ってから、英語版を開くと、お子さんも安心して聞くことができます。
「By the window」「reached out」など、今回ご紹介した言い回しは、日常会話でもよく使われる表現です。
読み聞かせのあとに、「このフレーズ、覚えてみようか」と声をかけてみるのもおすすめです。
絵を見ながら英語を聞くことで、意味を推測する力も自然と育っていきます。
書籍情報と購入方法
英語版第1巻「Here Comes Momo!」の基本情報は、以下のとおりです。
| タイトル | Momo and Happy Book 1: Here Comes Momo! |
| 著者 | Nina Ooi(大井にいな) |
| 対象年齢 | 幼児〜6歳ごろ(読み聞かせにおすすめ) |
| Kindle版(電子書籍) | 300円 |
| ペーパーバック | 1,430円 |
| Kindle Unlimited | 対応(読み放題の対象です) |
| アマゾンリンク | 英語版第1巻は、Kindle版はこちら ペーパーバック版はこちらからお読みいただけます。 |
日本語版とあわせて読みたい方は、絵本『モモとハッピー』のご紹介記事もあわせてご覧ください。
まとめ ― 意味を変えずに、英語らしい言い回しへ
英語版第1巻「Here Comes Momo!」は、直訳ではなく、英語の絵本として自然に読める形を選び直す作業でした。
「by the window」「reached out to touch me」「I’ve been Momo」。どれも、日本語の意味を変えないまま、英語らしい言い回しに置きかえた言葉です。
まだ会ったことのない孫の顔を思い浮かべながら、この1冊の英語版を仕上げました。
お子さんの英語学習にも、ぜひ役立てていただけたらうれしいです。

