ペナン島は、東南アジア有数のグルメ天国です。
マレー系、中華系、インド系の食文化が混ざり合い、屋台から喫茶店まで、朝から晩まで本当に飽きることがありません。
1995年からペナン島に住む筆者が、現地で愛され続ける一品をお届けする「ペナン絶品グルメシリーズ」。
今回はドリンク編です。
ご紹介するのは、マレーシアの朝に欠かせないローカルコーヒー「コピ(Kopi)」です。
この記事を読むと、次の3つがわかります。
- マレーシアのコピがどんな飲み物なのか
- 「コピオー」「コピシー」など呪文のような注文用語の意味
- 筆者が実際に通うペナンのおすすめコピティアム
注文の言葉さえ覚えれば、地元の喫茶店「コピティアム」での一杯が、旅の忘れられない思い出になります。ぜひ最後までご覧ください。
マレーシアのコピ(kopi)とは

コピとは、マレー語で「コーヒー」を指す言葉です。
ただし、皆さんが思い浮かべるコーヒーとは少し違います。
マレーシアのコピは、コーヒー豆をマーガリンや砂糖と一緒に焙煎するのが特徴です。
そのため、独特の香ばしさと深いコクが生まれます。
この一杯を出すのが、「コピティアム」と呼ばれる昔ながらの喫茶店です。
マレー語の「コピ」と、福建語でお店を意味する「ティアム」が合わさった言葉になります。
地元の人にとって、コピティアムでの一杯は一日の始まりの習慣です。
朝早くからお年寄りが新聞を片手に集まり、ゆっくりとコピをすする。そんな光景がペナン島の日常です。
コピの基本情報
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 飲み物の系統 | 中華系コピティアム発祥のローカルコーヒー |
| 使う材料 | マーガリン焙煎のコーヒー豆・練乳・砂糖 |
| 味の傾向 | 香ばしく濃厚で、とにかく甘い |
| 価格帯(1杯) | RM2〜3前後(約80〜120円)※店により異なる |
| 日本人向け度 | ★★★★☆(甘さ調整すればなお良し) |
※価格は2026年時点の目安です。為替レートの変動により日本円換算額は変わります(上記は1RM=40円で計算)
このように、一杯100円ほどで本格的なローカル文化を味わえるのがコピの魅力です。
知っておきたい!コピ注文用語の早見表
コピを頼むとき、多くの旅行者が戸惑うのが「呪文のような注文用語」です。
実は私もまだよくわかっていません。
にいな
そこで、代表的な注文用語を表にまとめました。
私も次回からは、この表をみながら注文しようと思います。
| 注文名 | 練乳(コンデンスミルク) | エバミルク(無糖練乳) | 砂糖 |
|---|---|---|---|
| Kopi(コピ) | あり | なし | あり |
| Kopi O(コピ・オー) | なし | なし | あり |
| Kopi C(コピ・シー) | なし | あり | あり |
| Kopi Kosong(コピ・コソン) | なし | なし | なし |
つまり「オー」はブラック寄り、「シー」は無糖練乳でまろやか、「コソン」は甘くないという意味ですね。
さらに、冷たくしたいときは語尾に「Peng(ペン=アイス)」を付けて「コピ・ペン」と言えば、氷入りのアイスコピになります。
甘さを少し控えたいときは「クラン・マニス(kurang manis=甘さ控えめ)」と添えるのがおすすめです。
「コピ・オー・クラン・マニス」と言えば、ブラックで甘さ控えめの一杯が出てきます。
このように、言葉を組み合わせるだけで注文できますが、ややこしいですね。
表をスマホに保存しておくと安心ですよ。
コピの味の特徴
初めて飲む方に向けて、マレーシアのコピの味わいを5つの特徴に分けてご紹介します。
- マーガリンで焙煎した豆の、香ばしく深いコクがある
- カップの底に沈んだ練乳の、濃厚な甘さがある
- 苦味よりも甘味とコクが前に出る、独特のバランス
- 小ぶりなカップで、濃いめにしっかり抽出されている
- 飲むほどに底の練乳が混ざり、後半はさらに甘くなる
とにかく甘い、というのが正直な第一印象だと思います。
マレーシアは東南アジアの中でも砂糖の消費量が多い国のひとつです。
私は、その理由の一端はこのコピにあると、ひそかに思っているほどです。
甘いものが好きな方には、伝統菓子のニョニャクエ(クイ)と合わせるのが地元流の楽しみ方です。

注文のポイントとコピティアムの朝食
コピをもっと楽しむために、注文時のポイントをお伝えします。
- 甘さが心配なら、まず「コピ・オー・クラン・マニス」から試す
- 練乳が底に沈んでいるので、最初によくかき混ぜて甘さを均一にする
- 「テタレ(紅茶版)」とよく似た見た目だが、コーヒーかどうかは店員に確認する
- テイクアウトしたいときは「タパオ(tapau)」と伝える
注意:練乳がカップの底にたっぷり沈んでいるため、かき混ぜずに飲み進めると、最後の一口が練乳の甘々になります。
先にしっかり混ぜるのがコツです。
そして、コピを頼んだらぜひ一緒に味わってほしいのが、定番の朝食セットです。

香ばしく焼いたトーストにカヤジャム(ココナッツの甘いジャム)を塗った「カヤトースト」と、とろとろの半熟卵「ハーフボイルドエッグ」。
この組み合わせが、コピティアムの王道メニューです。
半熟卵に少しお醤油と白こしょうをかけ、甘いコピと交互に味わう。
これこそが、地元の人が毎朝楽しんでいる至福の朝ごはんです。
ペナンでおすすめのコピティアム2選
ここからは、筆者が実際に訪れたおすすめのお店を2軒ご紹介します。
76 Coffee Stall(Batu Lanchang Market内)
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| ジャンル | ローカルコピ(屋台スタイル) |
| 価格の目安 | 1杯RM2〜3前後(約80〜120円) |
| 住所 | 19, Medan Batu Lanchang, Taman Sri Damai, 11600 George Town, Penang |
| 営業時間 | 7:00〜22:00頃 ※時間は前後しやすく要確認 |
| 定休日 | 隔週火曜(不定)※要確認 |
| アクセス | フードコート(Medan Batu Lanchang)のサイド入り口を入ってすぐ |
こちらは、地元で「バトゥ・ランチャンに来たらまずここ」と言われる人気の一軒です。
フードコートのサイド入り口から入ってすぐ、「76」の看板が目印になります。
濃厚なマレーシア式のコピが評判で、旅行者向けの記事や地元のグルメ紹介でもよく取り上げられています。
ただし、営業時間や定休日ははっきり決まっていません。
隔週で火曜が休みになることもあるので、確実に行きたい方は時間に余裕を持って訪れてください。
新映南餐室(Kedai Kopi Sin Yin Nam)
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| ジャンル | 老舗コピティアム |
| 価格の目安 | RM1〜20程度(約40〜800円/メニューによる) |
| 住所 | Lorong Baru, 10450 George Town, Pulau Pinang(マカリスター・ロードからニューレーンに入る角) |
| 営業時間 | 7:00〜22:00頃 ※時期により前後する |
| 定休日 | 水曜 |
| 特徴 | 炭火の香りが効いた、濃厚(kao)でなめらかなコピ |
こちらは、何十年も前から同じ場所に佇む歴史あるコピティアムです。
マカリスター・ロード(Jalan Macalister)とニューレーン(Lorong Baru)の角に位置しています。
ここのコピは、炭火の香りがほんのり効いていて、香り高く濃厚な味わいです。
そして、このお店のいちばんの魅力は夕方からの賑わいです。
日が暮れると、お店の前のニューレーン一帯にずらりと屋台が並びます。やがてお店の敷地と道路の境界がなくなり、ペナン屈指の夜のグルメストリートへと姿を変えます。
コピを楽しむ時のポイント
最後に、コピをより気持ちよく味わうためのコツをお伝えします。
- 頼む前に表を見返し、甘さの希望を一言添える
- カップが小ぶりなので、おかわり前提でゆっくり味わう
- 朝のコピティアムは地元の社交場。混む時間は席を譲り合う
注意点
- マレーシアのコピは、想像以上に甘い
「No sugar(砂糖なし)」と頼んでも、底に練乳が入っていて甘いままのことがあります。
甘さを避けたいときは、英語の「No sugar」ではなく「コピ・コソン(甘くない)」と現地の言葉で伝えるほうが確実です。 - 屋台スタイルの店は営業時間が日によって変わる
早朝や夜遅くを狙う場合は、開いているか確認すると安心です。 - お持ち帰りはビニール袋
驚くかもしれませんが、コピのお持ち帰りはビニール袋に入ってきます。こぼさないよう上手く飲んでくださいね。

お土産用インスタントコピ
お店の味を持ち帰りたい方には、インスタントコピがおすすめです。
マレーシアの「スリーインワン(3-in-1)」は、「コーヒー粉」「クリーマー」「砂糖」の3つが、最初から1本のスティックに入ったオールインワンタイプです。
スーパーに行けば通路一面に並ぶほど種類が豊富で、老舗ブランドのパックは手軽なバラマキ土産として旅行者に大人気です。
- OLDTOWN White Coffee(イポー名物のホワイトコーヒー)
- Ah Huat(亜発)
- 甘さ控えめ派には「2-in-1(砂糖なし)」やブラックタイプも
筆者も日本へのお土産に買って帰ったことがあります。
みんな「甘い〜」とびっくりしますが、「結構クセになる」と言ってくれる友達もいました。
まずは定番の3-in-1から試してみるのが、失敗のない選び方です。
まとめ

マレーシアのコピは、香ばしく甘い、この土地ならではのローカルコーヒーです。
「オー」「シー」「コソン」「ペン」といった言葉の組み合わせさえ覚えれば、注文はもう怖くありません。
自分好みの一杯を、現地の言葉で頼めるようになります。
ペナン島を訪れたら、ぜひ朝のコピティアムに足を運んでみてください。
甘いコピとカヤトーストの朝ごはんが、旅の素敵な一日のはじまりになります。
ほかのペナングルメも気になる方は、屋台や名物料理をまとめたペナンフードの記事もあわせてご覧ください。
コピのお供にぴったりな伝統菓子については、ニョニャ文化にまつわる記事も参考になります。
そして、現地で「コピ・オー・クラン・マニス」とさらりと頼めたら、旅はもっと楽しくなりますよ。
💡本場で通じる一言を、少しずつ準備しておきませんか。英語学習の記事で、その第一歩を後押しします。

