「マレーシアはどんな国なの?」
「マレーシアって住みやすいの?」
海外移住先としてマレーシアが人気ということですが、マレーシアのことはよく知らないという方も多いのではないでしょうか。
私はマレーシア人の主人と結婚して1995年からマレーシアに住んでいます。私も30年ほど前マレーシアがどこにあるかもよく知らずやってきました。今はすっかりマレーシア大好きの自称日馬親善大使です♪
本記事ではマレーシアで長期滞在したい方のために、マレーシアの基礎情報から移住する前に知っておきたい生活情報など、現地に住んでいるからこそわかる情報をお届けします。
マレーシアのことをもっと知りたいという方はぜひ最後までお読みください。
マレーシアの基礎情報
マレーシアは、マレー半島とボルネオ島の一部・サバサラワク州から成りたっていて、国土の約60%が熱帯雨林です。
面積 | 約33万平方キロメートル (日本の約90%) |
人口 | 約3260万人(2022年マレーシア統計局調べ) |
首都 | クアラルンプール |
民族 | マレー系、中国系、インド系、その他 |
宗教 | イスラム教(国教、仏教、ヒンドゥー教、キリスト教など) |
通貨 | マレーシア・リンギット(RM) |
時差 | 1時間(日本が1時間進んでいる) |
気候 | 一年を通して常夏 |
マレーシアの国旗
マレーシアの国旗はアメリカの星条旗と似ていますが、実は旧イギリス植民地だったためイギリスのユニオンジャックの影響を受けています。赤、白、青の色は確かにユニオンジャックと同じですね。
赤、白の縞模様は14本で、これは現在のマレーシア13州と1965年に独立するまでシンガポールがマレーシアのシンガポール州だったためです。今はマレーシアの13州と首都クアラルンプールを表すための14本といわれています。
そして左上に描かれている月と星はマレーシアの国教であるイスラム教を象徴しています。
マレーシアの行き方やビザについて
マレーシアの首都クアラルンプールなどの中心地は、先進国のような高い建物が立ち並び、私の日本の田舎よりずっと都会で発展しています。
それでも路地を入ると昔ながらの屋台が並んでいたり、中心地を離れると高床式の家があったりと時代を一気に超えた体験ができるのはマレーシアの魅力です。
マレーシアの行き方
日本航空や全日空、マレーシア航空、エア・アジアXを利用すると、日本の成田・羽田・新千歳・福岡空港から直行便があります。
飛行時間は約7時間ほどで、クアラルンプール国際空港へ到着します。
その他にもシンガポールや香港、タイなどで乗り継ぎする飛行機があり、直行便より安い航空運賃で来られる場合があります。
マレーシアのビザ
マレーシアに入国する主なビザはこちらです。
- 観光ビザ
- 学生ビザ
- MM2H
- 就労ビザ
- 配偶者ビザ
観光ビザだと90日滞在できます。長期滞在希望の方でもビザをとらずに、観光ビザで年に数回マレーシアで暮らす方もいます。日本の冬や花粉の時期はマレーシアで過ごし、あとは日本でといういいとこ取りをしながら、行ったり来たりの生活をしている方もいらっしゃいます。
マレーシアの天気
常夏のマレーシアですから、お天気はからりと晴れた日ばかりと想像するかもしれませんが、そんなことはありません。マレーシアにも雨季があり、毎日雨が降る時期があります。
よく「雨季はいつ?」と聞かれるのですが、30年近く生活していてもいったい何月が雨季なのかよくわかりません。
一般にいわれているのは「3月、4月、10月、11月ごろ雨がよく降る」ですが、これも年によって変わります。1月、2月の旧正月前後は毎年かなり気温があがり暑い時期ではあります。
ただ雨季といっても一日中雨が降るわけではなく、朝方や夕方に突然スコールのような雨が振り、1時間ほどでさっと止みます。日本のように一日中雨が振り続ける日はほとんどないので、いつが雨季なのかよくわからないのかもしれません。
雨が降ると気温がぐっと下がるので、常夏でも薄い羽織ものは必要です。
マレーシアの生活水準
1995年私がマレーシアに来たころ、マレーシアはあまり日本人に知られていませんでした。マレーシアへ行くと言ってもみんな「どこ?」って反応です。
私も主人と知り合ったとき、マレーシアと聞いてもどこにあるのかピンきませんでした。よく知らない東南アジアの発展途上国というのがマレーシアの印象でした。
それが来てみたら、自分の田舎よりずっと都会でびっくりした覚えがあります。
それからもマレーシアはどんどん発展しています。首都のクアラルンプールや、移住に人気のペナン島は高いビルが立ち並び最先端といわれるシンガポールに負けていません。
そんなマレーシアですから、生活水準も発展途上国とはとてもいえなくなりました。街中にはベンツやBMWが走っています。日本のTOYOTAやNISSANは高級車のイメージがありません。新しいiPhoneが出ると入荷待ちになるほど、買い替える人がたくさん。
マレーシアの裕福層の暮らしは、日本の年金を利用して生活している人と比べると、生活水準がかなり高いといえるでしょう。
マレーシアの生活費
「マレーシアの生活費は安いよ」「日本の3分の1で暮らせるよ」とメディアで繰り返し紹介されています。
しかしよほど現地に馴染んだ生活をしない限り、それほど生活費は安くありません。
高級コンドミニアムは1億円を超えるものもあちこちにありますし、身近なところでは日本のラーメンが1杯1,000円近くします。
メディアで紹介している「生活費が安い」は、現地でゴリゴリのローカルライフをしたら安いです。
格差の大きいマレーシアでは年収にかなり差があります。親戚の独身の娘さんは会計士で年収340万円ほどもらっているらいしいです。
一方、普通の事務職だと年収は75万円ほど。これだけ差があると平均月収は出しにくいですね。
いずれにしろ年収75万円でも生活はできます。屋台の食事は1食150円で食べられますし、住む場所は首都クアラルンプールでも、ハウスシェアの1部屋なら2~3万円で借りられるでしょう。エアコンは使わず天井ファンだけの生活。もちろん車も持ちません。
常夏なので衣替えもなく、洋服は年中夏服で大丈夫。中古の安い携帯電話を買って、一番安い携帯プランに申し込み。(プリペイドだと月1,000円ぐらい)
そういう生活をしていれば生活費はかなり安くなります。
しかし日本人がわざわざマレーシアまできて、こういう生活をしますか?外で日本食を食べると、安くても600円はかかります。
住む場所も治安が良くて、設備が整っていて、便利な場所になると家賃6万円ほどは必要です。
いろいろ総合すると、マレーシアで年収300万円以上もらっている方と同じような生活がしたくなります。
なのでマレーシアの生活費は安いというのは間違っていないけれど、それで生活できますか?というのが問題です。
マレーシアの食べ物
マレーシアは食べ物がおいしいと世界でも人気です。
ただ繊細なフランス料理や素材にこだわった日本料理のような、高級グルメで人気なわけではありません。
マレーシアでは、B級グルメが有名です。B級グルメとは屋台などで食べる安い食べ物。その安い食べ物でおいしい物が多いのがマレーシアなのです。
屋台で食べると1食RM5~(約130円)ほどで食べられます。レストランのコース料理が一人RM30~(約780円)ほどなので、格安ですね。
マレーシアの食べ物はおいしいと紹介されていても、「屋台は衛生的にちょっとムリ」という方には向きません。
マレーシア料理をこちらのページにまとめました。
【マレーシア料理 】現地在住者が食べたマレーシアの食べ物10品のご紹介!
マレーシアの観光地
マレーシアの観光地はクアラルンプールが有名ですが、ほかにもぜひ行ってもらいたい観光地がいくつかあります。
クアラルンプール
マレーシアの首都クアラルンプールは日本から直行便も出ているのでたくさんの観光客が訪れる場所です。
東南アジアと思えない高いビルがそびえ立ち若者がたくさんいるこの街はとても活気にあふれています。
ペナン島
マレーシアの第2の都市ペナン島はクアラルンプールから飛行機で45分、車だと5時間ほどのマレーシアに北側にあります。
マレーシアの中では中華系が多く住む街で、世界遺産やビーチがあるリゾート地はクアラルンプールとはまた違った文化が楽しめます。
にいな
一日でまわれるほどの狭いペナン島ですが、世界遺産のジョージタウンやホテルが立ち並ぶビーチなど見どころ満載です。
クアラルンプールとペナン島の真ん中に位置するイポーはマレーシアで水の都と呼ばれています。
イポーの美味しい水で育った太くてシャキシャキのもやしはイポー名物となっています。
1893年に開業したマレー鉄道の白亜の建物が素敵なイポー駅は一見の価値あり。クアラルンプールから鉄道でイポーへ行くのもおすすめです。
マレーシアの英語
マレーシアでは、履歴書を書くとき「〇〇語を話します」と記載します。
マレーシアは多民族国家のためたくさんの言葉が入り交じり。ほとんどの人が複数言語を使うバイリンガル、トリリンガルだからです。
そんなマレーシアの公用語はマレー語です。マレー語は公立学校の必須科目なのでみんなある程度はマレー語が話せます。しかし都市部では共通語として英語が広く使われています。
2022年の英語能力指数ランキング EF EPIを見ると、マレーシアの英語のレベルは世界111ヵ国中24位でとても高い位置にあります。
一方日本は80位と半数以下のレベルです。
マレーシアで「英語は話せません」といっている人でも、片言は十分通じます。
うちの子供はマレーシアの公立小中学校で勉強していたので、マレーシア訛りの英語を心配しました。しかしまったく問題なく、英語圏の大学を卒業しました。大学入学のために日本人のように語学学校へ入る必要もありませんでした。
マレーシアの英語は十分世界に通用するといえるでしょう。
移住を考えたら英語の準備をはじめるのは絶対におすすめです!英語が話せると現地にきてからの生活がぐっと楽になりますよ!
マレーシア人について
マレーシアは親日家の人がとても多く、日本人というだけで親切にしてもらえることがよくあります。
日本にいると日本は海外からすごいと思われているみたいに感じますが(私だけ?)、結構そんなことない国が多いんです。
しかしアジアの中では日本はまだ先進国として認めてもらえます。
とくにマレーシアでは日本に憧れている人も多く、日本人というと親しく話しかけてくれることもよくあります。
ひところより日本語ブームはなくなりましたが、今は日本観光ブームのようです。周りでも日本へ観光旅行で行った人がどんどん増えてきました。
日本に行った感想もかなりよくて、リピーターになるみたいです。
だからマレーシアはまだまだ親日家の人が多いですね。そして親日家の多いところで生活するのって本当に暮らしやすいですよ。
日本人っていうだけで親切にしてくれます。そんな日本にしてくれた親や年配の方に感謝です。そして優しく受け入れてくれるマレーシアの人に感謝です。
マレーシア移住について
マレーシアに来るのは観光だけではありません。
MM2Hといわれる10年間の長期滞在者ビザができてから移住される方が増えました。現在MM2Hビザの条件は非常に厳しくなり、あまり現実的ではありませんが、それでも留学ビザなどを利用して移住される方が増えています。
子どもに英語を学ばせるため、マレーシアの学校に通わせたいお母さんと、子供で移住するケースも増えています。
【マレーシア移住前に知っておきたい】在住者がお届けする基本情報から生活情報まで!のまとめ
マレーシアに長年住んでいますが、本当に居心地の良さを感じます。観光で来るより長く住んだ方が、この居心地の良さは感じるのではないでしょうか。
にいな
これからも現地から新しい情報をどんどんお届けしていきたいと思います。
この記事がマレーシアに興味のある方の参考になれば幸いです。